【旅行エッセイ】ウイスキーを求めて山崎蒸留所(大阪)へ。

ウイスキーを求めて 旅行エッセイ
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ウイスキーを求めて。

ウイスキーの本を読み終えた。

2023年2月、サントリーの創業者である「鳥井信治郎さん」を描いた小説「琥珀の夢(集英社文庫)」、伝記「美酒一代(新潮文庫)」を読み終えた。

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ウイスキーを好きになって、本を好きになって、出会った2冊だ。小説では、鳥井さんの夢や情熱が臨場感たっぷりに描かれている。伝記では、鳥井さんの生涯を淡々と綴っていた。

鳥井さんのウイスキーに対する想いが本を通じて伝わってくる。この本を読んで「山崎蒸留所」へ無性に行きたくなった。

「山崎蒸留所」は、日本初のウイスキー蒸留所で、現在では蒸留所見学もできる。ただ、あの感染症により、ここ数年中断されていたのだが、2023年から蒸留所見学が再開されることを聞いた。

すぐに蒸留所見学を予約しようとWebサイトを開くと、1か月前の午前10時からの予約が可能だった(有料コーナーも無料コーナーも完全予約制)。

蒸留所見学の予約は1か月前から

※2023年5月現在、蒸留所見学は営業休止しています。詳しくはこちら

来たる旅行の1か月前、パソコンを前に準備万端で待っていたのだが、衝撃的なメッセージが表示された。

「順番にご案内しております。あなたは”2,964番目”です。」

・・・⁉

開始7分で約3,000人もの人がアクセスしている。

そんなに人気だとは思っていなかった。今までウイスキーを好きな人にはあったこともなく、ビールの銘柄さえ意識していない人も多かった(自分もそうだったのだが)。

こんなにもウイスキーが好きな人が多いのかという驚きと喜び、そして予約できないであろうという悲しみが入り混じった状態に陥り、そのまま50分の時間を耐え予約画面が開いた。

予想していた通り、有料の蒸留所見学はびっしり予約済みの赤色で埋め尽くされ、油断していた私の入り込む余地はなかった。

しかし希望はまだある。「山崎ウイスキー館への入場コース」だ。工場見学はできないが「山崎ウイスキー館」の入場だけはできるコース。こちらも事前予約が必要だ。「山崎ウイスキー館」では、サントリーの創業期の歴史や製造工程の模型、ショップ、そしてなにより「テイスティングカウンター(有料)」があるのだ。調べていてよかった。

すぐに軌道修正をし「山崎ウイスキー館」への入場予約を開いた。

なんと、こちらもほぼ予約済みの赤色で埋まっている。。。が、かろうじて数枠空いていた。急いで予約をした。

本命は有料ツアーだったのだが、仕方ない。

山崎蒸留所の蒸留所見学(無料)へ

1か月後。

待ちに待った「山崎蒸留所」へ。

山崎蒸留所は、その名の通り大阪府の山崎という場所にある。京都府と大阪府のちょうど県境(府同士なので府境?)にある。

最寄り駅のJR山崎駅から徒歩5分。山崎蒸留所へ向かう途中、鳥井信治郎さんの気持ちになってみた。

この場所で、日本初のウイスキーを造る。どんな気持ちだったのだろう。希望に満ちていたのか。不安はなかったのか。

考えていると、あっという間に山崎蒸留所に着いた。入り口で受付を済ませ、いざ「山崎ウイスキー館」へ。

山崎ウイスキー館の1階には、創業期の物語が貴重な展示物と共に綴られている。「琥珀の夢」や「美酒一代」に出てきたものの現物が見られる。

特に当時のウイスキーの展示を目の前にすると、鳥井さんがどれだけの苦労を重ねて、このウイスキーを造ったのか、そして現代まで続いている歴史の重みを感じることができる。

ぜひ少しでも気になった方は、本を手に取ってみてほしい。何も知らずに見るより数倍楽しめると思う。

2階へ上がる。2階には「山崎」の誕生秘話やショップがある。そして1階にあるテイスティングカウンターを囲むように、ウイスキーの製造工程が説明されている。

実際に蒸留所見学に行きたかったが、それはまた別の機会に。

テイスティングカウンター(有料)へ

この旅一番の目的である「テイスティングカウンター(有料)」へ。

円形に作られたカウンターの真ん中には、ウイスキー好きには堪らない、より取り見取りのウイスキーが並んでいる。夢のような光景だ。

この中から「1人3杯」まで飲めるということらしい。

私の狙いは当然「山崎」。シングルモルトウイスキーの「山崎/山崎12年/山崎18年」を頂いた。1杯それぞれ15mmずつ。すべてストレート。ここではストレートでのみの提供となっている。

普段、家で飲むときはストレートでは飲まない。というか飲めない。ほとんど飲んだことはない。新しいウイスキーを買ってきたときに、最初に少しストレートで味見をする程度だ。

ただここで、この山崎蒸留所で、どうしても山崎を飲みたかった。

カウンターで注文すると、注文した瓶を並べてくれる。それぞれの瓶の前に注がれた山崎。写真を撮らない理由がない。さすがウイスキー好きの気持ちを分かっている。ウイスキー好きは瓶が並んでいるのが嬉しいのだ。

慎重に立ち飲みカウンターに山崎たちを運ぶ。まず綺麗な色に目が行く。綺麗な琥珀色だ。光にかざしてみる。琥珀色が輝く。「琥珀の夢」とは、なんて良いタイトルなんだ。

飲めるかどうか少し心配になりつつも、まずは「山崎」を口に含む。

…美味しい。

やっぱり「山崎」は美味しい。角瓶以外のウイスキーで、初めて飲んだのが「山崎」だった。10年ほど前までは、居酒屋に行くと「山崎」を置いているお店は結構あったのだが、最近ではほとんどみかけない。なぜ当時ウイスキーを好きにならなかったんだと悔しい気持ちだ。

次に「山崎12年」を飲む。これも美味しい。「山崎」と味が全然違うのがわかる。そして最後の「山崎18年」。18年のウイスキーを飲むのはこれが初めてだ。

少しだけ口に含む。これもまた「山崎12年」とは、味が全然違うのがわかる。これが樽で熟成されることにより生じる味なのだと感じられる。

個人的には、やはり「山崎18年」が一番印象に残った。18年もの間、樽で熟成されたということは、私がまだ学生の頃から、熟成されていたことになる。それが今こうして目の前に注がれている。18年分の時間を味わえることに幸せを感じる。

ウイスキーは味だけでなく、時間も感じさせてくれる。