「万年山」は、大分県玖珠町にある標高1,140mの山です!
「万年」と書いて「はね」と読みます!
8合目くらいまで車で登ることができるので、初心者にもおすすめのトレッキングコースです!
一面に広がる草原と、春には「ミヤマキリシマ」が咲き、遠くには由布岳、くじゅう連山、阿蘇山をも望むことでき、景色も十分に楽しむことができます!
所要時間が40分ほどの「山頂最短コース」と、3時間20分ほどの「御花畑鑑賞コース」を選ぶことができるので、自分にあった楽しみ方ができるのも魅力です!
「万年山」とは?
「万年山」は、大分県玖珠町にある標高1,140mの山です!
名称 | 万年山(読み方:はねやま) |
住所 | 〒879-4412 大分県玖珠郡玖珠町 |
料金 | 無料 |
営業時間 | – |
駐車場 | [無料] 吉武台登山口:約50台 はなぐり登山口:数十台 |
トイレ | あり (吉武台登山口駐車場,避難小屋) |
所要時間 | 山頂最短コース:40分 御花畑鑑賞コース:3時間20分 |
登山口は2か所あるのですが、今回は「吉武台登山口」から登りました。
万年山トレッキングコース
「万年山トレッキングコース」は、2つのコースに分かれています。
「山頂最短コース」は、片道で距離が約1.9km、所要時間が約40分の山頂へ向かう最短コースです!避難小屋から一気に10分ほど階段を登ります!
「御花畑鑑賞コース」は、距離が約10.3km、所要時間が約3時間20分で、林道を歩き、途中にはミヤマキリシマ群生地「はなばたけ」を通り、阿蘇くじゅうの山々を望める縦走コースを進むコースです!
どちらのコースも、吉武台登山口から避難小屋までは同じルートを通り、途中から二手に分かれるようになっています!
①吉武台登山口から避難小屋まで
「吉武台登山口から避難小屋」までは、どちらのコースも通るルートです!
登山口の入口前には駐車場があり、ここから車は立ち入り禁止となっています!
最初はコンクリートで整備された道を登ります。木々に囲まれた道を進み、時折視界が開け大分の山々が見えます。
少しずつ視界が開けていき、青空が綺麗に見えるようになってきました!まだ普通の道を歩いている感覚です!
出発から15分ほどすると、青空と草原が一面に広がる、広々とした場所に到着します!
見てください!この景色!まるで空に向かうような道です!まだ出発から15分ですが、もう満足してしまいそうなほどに綺麗です!
歩いてきた道を振り返ると、ひときわ目立つ山が見えます!これは湯布院の象徴でもある「由布岳」です!
さらに進むと平らで綺麗な山が見えてきます!これが今から登る「万年山」です!
万年山を観ながら視線を左へ移すと、ミヤマキリシマ群生地と、その向こうには雄大な「くじゅう連山」が見えています!
ミヤマキリシマ群生地
看板のある場所からミヤマキリシマ群生地へと入っていけます。
轍に沿って歩いていくと、ピンク色の塊、ミヤマキリシマ群生地が近づいていきます。
まだ満開ではなく、6割ほどでしょうか。それでもまとまって咲いているピンク色のミヤマキリシマと、緑の葉のコントラストが綺麗で、奥に見える山々がさらにそれらを美しく見せています!
看板によると、ミヤマキリシマは漢字で書くと「深山霧島」と書くそうです!
調べてみると、NHK朝ドラ「らんまん」の牧野富太郎博士が命名したのだそうです!
「日本の植物学の父」と言われる植物学者の牧野富太郎博士が新婚旅行で霧島を訪れた際に見つけ、1909(明治42)年に「深い山に咲くツツジ」という意味で「ミヤマキリシマ(深山霧島)」と命名したとされています。
NHK宮崎WEB特集
個人的に凄く美しい名前だと感じました。
花も葉も小さいのが印象的で、ぜひとも満開のピンクに染まったミヤマキリシマも見てみたいと思いました!
ミヤマキリシマ群生地から少し歩くと避難小屋へと到着します。ここまで約40分です!
ここには避難小屋とトイレ、休憩所があります。
お昼の時間は、ベンチに人が埋まるほど多かったです!
避難小屋から少し進むと「万年山トレッキングコース概略図」の看板が見えてきます!
ここから「山頂最短コース」と「御花畑鑑賞コース」に分かれます!
②山頂最短コース(40分)
「山頂最短コース」は、片道で距離が約1.9km、所要時間が約40分の山頂へ向かう最短コースです!
看板の左の道を進みます!
階段300m (分岐点~山頂)
山頂最短コースは、ほとんどが階段です。山頂まで約10分間、ずっと登り続けます!
綺麗に整備された階段が続きます。階段の高さもあまり高くなく、幅も2人分ほどあるので、登りやすいです!
ただ普段運動不足の方は、少しきついかもしれません。私のように。日常生活で10分も登り続けることはないので、注意してください。
ただ、その疲れも階段を登り振り返ると観える景色が癒してくれます。ここから観えているのは、玖珠の街です!
山頂まではもう少し。ここからは坂道を登って行きます!
山に向かう坂道が気持ちいいです!看板のある分岐点から約10分。
山頂に到着です!
山頂最短コースだと、片道を約40分で登ることができ、綺麗に整備された道と階段なので、トレッキング初心者にもおすすめです!
山頂の詳細はこちら!
③御花畑鑑賞コース(3時間20分)
続いては、距離が10.3km、所要時間が3時間20分の「御花畑鑑賞コース」です!
看板のある分岐点から、右のほうへ進みます。ここから木が立ち並ぶ「林間コース」です!
林間コース (分岐点~はなぐり登山口)
林間コースは、車が通れるほどの幅があるコンクリートで舗装された道が続きます。
綺麗に舗装された道と、砂利道が交互に続きます。基本的にずっと木に囲まれていて景色を観ることができないので、他の場所に比べると少しきついかもしれません。
私の場合は、30分ほどで「はなばたけ」の看板が見えてきました!小さな看板なので見逃さないように注意してください。
ここからミヤマキリシマ群生地である「はなばたけ」へと向かいます。
2,3分で次の看板が見えてきます。
矢印の通りに道を進むと、さらに2,3分で「はなばたけ」に到着です!
はなばたけ (ミヤマキリシマ群生地)
「はなばたけ」に着くと、群生したミヤマキリシマが出迎えてくれます!
さらに小高い丘を越えると、目の前にはミヤマキリシマの群生した景色が広がります!
避難小屋に行く途中にあった群生地よりも広く、斜面にあるので、まるで絨毯のようにミヤマキリシマが広がっています!
これでもまだ満開ではなく、6,7割だそうなので、満開になるとさらに一面がミヤマキリシマで染まるのだと思います!(ちなみに、この日は2024年5月18日です。)
ミヤマキリシマに囲まれた空間が気持ち良くて、代り映えのしない林道を歩いてきた甲斐があったと思いました!(林道は林道で気持ちよかったけど!)
ミヤマキリシマを観た後は、林間コースへと戻り「はなぐり登山口」へ向かっていきます。
「はなばたけ」の入り口から約10分、分岐点からは約40分で、「はなぐり登山口」に到着しました!
(看板に書かれている所要時間よりも10分ほど早く着きました。)
階段200m (はなぐり登山口~)
「はなぐり登山口」には、数十台ほど停められる駐車場がありました。この駐車場の脇の「万年山山頂」と書かれた看板が目印です。
「万年山山頂まで2.9km」という看板も!この階段を登り切れば、後は縦走コースのみです!
ただ、階段を登り始めると、山頂最短コースの階段と比べるとひとつひとつの段さが高く、一歩一歩踏み出すのに意識しないといけないほどだと気づきます。
緑に囲まれた階段は、普段の都会の雰囲気とは違い癒されるものがありますが、景色を楽しむ余裕のないほどに息が上がってきます。
そして難所はここ。一瞬、どこに階段があるのか、どこを登ればいいのかわからなかったのですが、よく見ると、この岩と岩の間を登るのだとわかりました。
足元に気を付けて登ってください。登るのは少し大変ですが、このコースでは最も「登山をしている!」と感じられる場所です!
この看板が見えたら、階段は終了です!
林間コースを3kmほど歩いた疲れも、ここで出てきます。登り始めは軽快だった足取りも、徐々に重くなっていき、結局、2,3度休憩を挟みながら登りきりました。
縦走コース (階段~山頂)
「はなぐり登山口」からの階段を登りきると、残りは「縦走コース」のみです!
と、言っても平坦な道ではなく、序盤(5分ほど)は坂道が続きます。これが少し予想外で、階段を登り切った後の坂道はきついものがありました。
ただ、嬉しいことに、縦走コースには見晴らしの良い展望所がいくつかあります!
展望所①
階段を登り切ってから約5分。最初の展望所に到着です!少し分かりづらいのですが、小さな分かれ道があるので、そこを右に進んでください!
すると目の前には雄大な「くじゅう」の景色を望むことができます!登ってきた甲斐がありました!
こんなにも雄大な景色は、登山やトレッキングをしないと見られないですね!登山好きな人の気持ちが分かった気がします!
綺麗な景色を観て癒されたので、ここからはどんどん縦走コースを進んで行きます!
人が歩くことで作られた道が、道案内をしてくれるので迷うことは無いと思います!ただ歩く場所が狭いので、前から人が来た場合は、譲り合って進んでください!
茂みに囲まれた場所や、空がきれいに見える開けた場所、歩いていると目の前の景色が次々と変わっていきます!
そして、先ほどの展望所から約25分、突然脇道が現れて「くじゅう」の雄大な景色を楽しめる展望所が見えてきます!
展望所②
なだらかな斜面の向こうに雄大な「くじゅう」の景色が広がります!
縦走コースを歩いていると、あまり景色が見える場所がないので、自分がこのような場所を歩いているということに驚きます!
視線を右にずらすと、急な崖も見え、改めて登山に来たのだなと実感しました。
さらに、この展望所から5分ほど歩くと、大きな岩のある展望所にたどり着きます。
たぶん、ここが山頂から最も近い展望所だと思います。
展望所③
大きな岩があるのが特徴の展望所からは、これまた「くじゅう」の雄大な景色を望めます!
しかも!この場所は、左に広がる「くじゅう連山」と、その向こうに「阿蘇山」を観ることができます!この場所から阿蘇山まで観えるということに驚きました!
左右どこを観ても山脈が続く景色は本当に美しく、この大分県と熊本県に跨る「阿蘇くじゅう国立公園」の自然はかけがえのないものだと感じます。
ぜひとも九州の方だけでなく、日本全国の方にこの素晴らしい景色を体感してもらいたいです!
素晴らしい景色の展望所から山頂までは約5分。あと少しです!この辺りからは、景色が開けていきます!
道沿いには、ミヤマキリシマが咲いている箇所もあり、最後まで自然を堪能できます。日常とは違う景色を、街中とは違う景色を楽しみながら、ついに山頂が見えてきました!
「はなぐり登山口」の階段を登り切った場所から約45分で山頂に到着です!
看板には「50分」と書かれていたので、ほぼ時間通りでした!
④山頂
山頂には、「ここが山頂だ!」と言わんばかりの場所があります!多くの方がこの場所で記念写真を撮られていました!
標高は「1140.3m」。と、言っても8合目からなので、おそらく200mほど登ったのでしょうか。まぁ、いずれにしても山頂と言うのは気持ちの良い場所です!
この達成感は、クセになりそうな気がします。苦労して観た景色は、普段見ている景色よりも素晴らしく観えます。
初めてトレッキングに来ましたが「またすぐにでも行きたい」という気分にさせられました!
⑤帰り道
山頂に登ったことで満足したと思ったのですが、帰り道の景色に、また心が動かされました。
この「避難小屋から吉武台登山口までのルート」の、まるで空に向かっているような景色に圧倒されました!
10kmほど歩き、疲労はかなりあったのですが、この景色を観たら一気に疲れが吹き飛びました!
最初から最後まで、素晴らしい景色を堪能できたトレッキングでした!
所要時間
実際に歩いた時間を参考に載せておきます。運動不足の一般的な35歳男性の記録です。(※休憩時間等は除く)
山頂最短コース
山頂最短コースは、「約1時間25分」でした!
看板に書かれている時間とほぼ同じでした!
御花畑鑑賞コース
御花畑鑑賞コースは、登山口から山頂まで「約3時間」でした!
こちらも、看板に書かれている時間とほぼ同じでした!
アクセス
博多駅から「吉武台登山口」まで、高速で約1時間45分、下道だと2時間45分ほどで行くことができます。
大分駅から「吉武台登山口」まで、高速で約1時間30分、下道だと1時間45分ほどで行くことができます。
麓から吉武台登山口の駐車場までは、1台しか通れない狭い道が続きます。
ただ道中には「離合所」が設けられているので、前から車が来たら「離合所」で待ち、安全運転で駐車場まで向かいましょう!
駐車場
吉武台登山口
「吉武台登山口」には、50台ほど停められる駐車場があります。が、午前10時には既に満車の状態でした。
おそらく10時頃が最も多かったのではないかと思うので、この時間を避けていくと良いかもしれません。
はなぐり登山口
「はなぐり登山口」の方には数十台停められる駐車場がありました。
まとめ
大分県玖珠町にある「万年山」を紹介しました!
8合目くらいまで車で登ることができるので、初心者にもおすすめのトレッキングコースです!
私も初めてのトレッキングでしたが、存分に楽しむことができました!
一面に広がる草原と、春には「ミヤマキリシマ」が咲き、由布山、くじゅう連山、阿蘇山を望め、素晴らしい景色を楽しめたトレッキングでした!
山頂に着いた時の達成感も良かった!
「山頂最短コース」と「御花畑鑑賞コース」があり自分に合ったコースを選べるのも嬉しいです!
日常から離れ、自然の中をのんびりと歩くのは気持ちが良く、自然と晴れやかな気分になります!
ぜひ訪れてみてください!